夫婦ルール
「映画ですか?」
「ベタですが誰かと見に来るのは初めてです」
「僕も女性と見に来るのは初めてですね」
その時やはり僕と彼女はとても似ていると思った
「何かみたいのとかありますか?」
「いえ、せっかくなので冬月さんが見たいのでいいですよ」
「わかりました」
冬月さんが選んだのは女性らしく恋愛もの
ドキッとしたり泣きそうになったりと1人ではたぶんこんな感じでは見ることはない
横に彼女がいるからなのかもしれない
ふと横を見ると冬月さんは泣いていた
そっとハンカチを差し出す
「すみません」
こういうのもいいなぁと微笑んでしまった