溺愛されたお姫様
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「また、遅刻ね」
携帯で時間を見た私はボソッと呟いた。
起きたばかりでだるい体を無理やり動かし、
布団からでる。
今の時間は9時30分…。
どんなに頑張って学校に行っても遅刻は遅刻。
なら、ゆっくり行ってもいいだろうと思い
ノロノロと学校に行く準備をする。
顔を洗ってから軽くメイクをする。
メイクと言っても
ファンデーションと眉とマスカラ、リップを塗るぐらい。
そのあとは
髪をといて、制服に着替えた。
私が通っている高校は
海ヶ原(うみがはら)高等学校。
名前的にはとてもいい学校っぽいけど、
生徒はほどんどが素行があまり良くない人ばかり。
大半の生徒は暴走族に入っている
まぁ、いわゆる不良高校かな。
私はただ、家から近くて通いやすいからこの高校に決めただけだけど…。
私の家から高校まで、徒歩20分ぐらいでついてしまう。
そんな道のりを何を考えるでもなく、ぼーっとしながら歩く。