大悪魔さんのターゲット。
「いやぁ、琴ちゃんが誘ってくれるなんて珍しいね。どうしたの?俺のこと好きになってくれたの?」

「好きになるわけないじゃないですか!!」

‥‥はっ。いくら三上くんだからってさすがに傷つきましたよね‥‥

「えー?俺、自分が琴ちゃんなら嫌いならお昼誘わないんだけど‥‥



変わってるよね!」

「‥‥嫌味ですかそれ」

「うん!嫌味以外なんでもないでしょ(笑」

そう言ってケタケタと笑う三上くん。
やっぱり誘わない方が良かったかな‥‥。でも

「私は三上くんに聞きたいことがあるんです。」

「なに?」

「‥‥どうして意地悪するんですか。」

「えっ‥‥

楽しい以外にないよ。」

「‥‥っ、そ、そんな理由なんですか」

「琴ちゃん‥‥?」

私は目が少し見えずらかった。視界がボヤーっとしている。おそらくね、泣いているのだと思った。だから、三上くん驚いてる。私もなんで泣いてるのかわからないよ‥‥

「‥‥私、、いじめられるために三上くんといるんじゃない‥‥。」

「‥‥っ!?」

「誘ったのにごめんなさい‥‥。私、、体調悪いかも‥‥、教室戻ってますね‥‥」

「ちょ、朝山さん‥‥!」

バンっ

私は走って屋上を飛び出した。最近私のことを琴ちゃんと呼ぶ時は平常心。朝山さんって呼ぶ時は焦ってるように聞こえる。恐らくあのままいたら、また三上くんのペースに飲まれていたと思う。

「うぉっ」

「す、すいません!」

誰かにぶつかってしまいそうで危なかった。

でも、そんなの今は思っている心の余裕がなかった。


「‥‥三上くん。私があなたの初恋の人ならよかったなぁ‥‥」

そんな私がいること。


気づいてないでしょう?
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