呆れるほどに不器用な恋を、貴方と。
「ちがっ、、、「「いいんです!分かってます!ごめ、ごめんなさいっ。今日偶然会って、嬉しくて、欲張っちゃったんです!」
「三田村さんっ!聞いて!」
高ぶったままの感情に、さっきとは違う涙が膜を張る。
瞬きをしたら溢れ落ちそうだ。
その顔を隠したくて、うつむいたのに彼の気配が近くに寄る。
その近すぎる距離に息を飲みながら後ずさって、でも顔は上げれなくて。
遮るように言葉を繋げた。
「いえっ、あの大丈夫です!ちゃんと分かってます。分かってます……だから又お話だけでも…………っ、」
『お話だけでも、してくれますか?』
そう言おうとした私の台詞は桜木さんの唇によって塞がれて言葉にならなかった。