呆れるほどに不器用な恋を、貴方と。

「でも、家に帰っても怖くて、落ち着かなくて、眠れなかった。ね、あれから2週間だよ?」

『言えよ!そしたら……「聞いてくれなかったのは雄大だよ」


落ち着いて話さなきゃと思いながらも被せるように投げ掛ける。
感情がザワザワと騒ぎだす。
駄目、ちゃんと話すのよ。


『っ、』

「それでも、雄大が好きよ。大好き。
でももうそれだけじゃ待つことは出来なくなったの。ごめんね、重たい女で。
雄大からしてみたら私ってやっぱりセフレだったのかな。
そうだよね、彼女じゃないみたいだし」

『セフレ?それはっ、……』

「もっと気軽に付き合える人がよければ言ってくれたら良かったのに……」


落ち着いて、落ち着いて最後まで。


『おいっ、何言ってんだよ!』

「好きよ、雄大。だから、さようなら」

『おいっ、ヒロッ、、、』
プッ、ツーツーツー……



言えた。
ちゃんと言えたよね。

けど、最後まで面倒臭い女だったかなー。
うざい、って言うのかな。
ふふふっ。
まぁいいや。
もう、会わない。


すぐに折り返しの着信が鳴った。
しつこく鳴り続ける携帯を眺め、切れた直後電源を落とした。


これで、もう待つのは終わり。
頑張ったよね。

私、ちゃんと言えたよね。



いっぱい泣いて、さよならしよう。




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