呆れるほどに不器用な恋を、貴方と。
「…………寂しかった。もっと会いたかった。
デート、とか……してみた……かった。
一緒に手を、て、手を繋いで歩きたかった。
………………約束を、したかった」
言葉を発する度に感情が溢れる。
あの時言えなかった言葉が。
もて余していた気持ちが爆発する。
手を引かれて、そっと抱き締められた。
雄大の肩に顔を預けてポロポロと溢れる涙が肩に吸い込まれていく。
「あっ、ごめん肩、」
気付いて離れようとしたけど、「いいから」って離してくれなかった。
悪いと思いながらも嬉しかった。
「うん、ごめん。本当にごめん。
一緒に出掛けよう?約束をして、待ち合わせをして、寒くなってきたから手を繋いで暖めあいながら歩こう?」
肩に頭を乗せながら何度も頷いた。
雄大の手が優しく撫でてくれる。
もう、いいのかな。
言ってもいいのかな。
言わずには、いられないんだ。
「……………………雄大が、好きだよ」