呆れるほどに不器用な恋を、貴方と。
おずおずと確かめるように問いかける。
貴方、本当に雄大ですか?
「っ、あーーーー。
…………本当は、恥ずかしくて口に出してなかっただけでいつも思ってたんだよ。
高校野球、いつも録ってくれててありがとう。俺が泣きそうになってるときとか寝たふりしてくれてたのも知ってた。
夕飯も、俺の好きな物を作ってくれてるのも気付いてた。
ハンバーグの上にある目玉焼き、半熟具合が超俺好みでいつも嬉しかった。
央の作ってくれるご飯は何食べても旨かった。
いつも本当に感謝してたから……
言わなくて、ごめん」
嘘………………。
「央から連絡が来なくなって、
本当はかなり焦った。
でも、いつも央から話をしてくれるから、
メッセージも入れてくれるから、
自分から何て入れたらいいのか分かんなくなって、
時間だけが過ぎてって、
それが更に入れる事が出来なくなった。
だから仕事に逃げた。
この仕事が終わったら、
なんて自分でゴールを決めてがむしゃらに働いて、
その時は央に連絡できると思ったんだ。
でも、その前に央に振られて。
俺、何やってたんだろうって情けなかった。
いい歳して、大事な女を自己満足で縛り付けてただけなんだって気付いた」