花火
そんなとき、ひとりのおとこのこが手を差し伸べてくれた。


「いっしょに、いこう」


ちょっと無愛想だけど、そう言ってくれた。


わたしは差し出された手を掴む。


「いこう、あの高みへ」


そして、歩き出した。


彼の、あたたかい手に引かれて。


あの、夢の果てへ。




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