幼なじみのメランコリー
そしてここはみなと公園。


と言っても遊具はブランコが2台があるくらい。


他は数個のベンチが置かれてあるだけであとはただのだだっ広い広場のようなところだ。


ーーパンッ


5メートルほど距離をとった私たちの間をボールが弧を描く。


あるものとはグローブとボール。


キャッチボールは私たちは小さい頃からの習慣になっていた。



「友だち100人できるかな〜っと」


――パンッ…


大地が手首を振っただけの軽い球が、あたしのグローブへ吸い込まれる。


それを確認し、大地がグローブを私に向ける。


そこへ向かって、私も球を投げ返した。


「私はそんなに大人数はいらないっかな〜」


中学校に入ってからは大地はバスケットボール部に入部し、バスケバカになってたけれど。


私はバスケは出来ないから私でも出来るキャッチボールを未だにやっている。


お互い暇な時はそれとなく誘っていつもこの公園にやってくる。
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