幼なじみのメランコリー
「告白ついでにもう一つ言おっかな〜」


そう言いながら少しブランコを揺らす大地。



「俺の初恋の相手。……風子だったんだ」


「……え?」


夜風が。


少し冷たい夜風が私の頬を吹き付けた。


「はは、笑えるだろ。そんなに驚くなよ」


ははっと笑う大地に。


私は一緒に笑えない。


笑うなんて、できるはずがない。


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