彼女はミルクティーが好き。
とりあえず、館内を見てまわろう。
地図を持って、事務所から出ると、
グレーの綺麗な長い髪の男性に会った。
格好から見るに同じ管理人の様だ。
「あ、はじめまして。男性寮の管理人の奏多と申します。
あなたは、女性寮の管理人の方ですか?」
背の高い男性は私を見下ろすように見つめた。
笑いもしない。
何を考えているのか分からない顔。
嫌いな顔。
「お嬢さん、機嫌が悪いのですか?」
急に、ニヤッと笑い私に問いかけた。
「すいません。顔に出てましたか。」
じーっと男性の顔を見つめ返すと今度は、大きく笑われた。
「ずいぶんと正直ね。気に入ったわ。
私は女性寮の管理人、武井和久よ。カズちゃんって呼んでね。」
この人こんなカッコいいのに何で女口調なんだろう。
「もしかして、おかまですか?」