彼女はミルクティーが好き。
「あなたずいぶんとはっきり言うのね。
そうよ。私はゲイよ。
でもみんなには隠してるの。いっちゃだめよ。」
内緒っていってもその口調ならばれるでしょう。
「あら?それここの地図ね。私が案内するわついてきて」
手に持った地図を見てから、そのまま手を敷かれ、進みはじめた。
強引な人だけどいい人。分からないことはこの人に聞こうっと。
「ここのロビーは、コーヒー、
紅茶が無料だし、自販機も全部100円だから、好きに使っていいよ。
生徒のみんなも使ってるけど、いっつも一組、二組くらいしかないわね。」
こんなに立派なロビーなのに、あんまり使われてないんだ。紅茶もおいしそうなのに。
「次は、食堂ね。案内するわ。」
ロビーから中庭を通っていく。
その中庭はバラの咲き誇る絵に描いたような中庭だった。
中庭は屋根がついていて、温室のようになっていた。
ここは年中花が咲いているようだ。