彼女はミルクティーが好き。
そういえば、違和感を覚えるほど突然、ロビーは静かになっていた。
あわせて5人の王子様はどいつもこいつもろくな奴じゃなくて、
できればかかわらないでいようと、心に決めた。
「じゃあ、僕も部屋に戻ります。これからよろしくお願いします、管理人さん。」
それだけ言うと、有村君は部屋に帰っていった。
さぁ、仕事をしよう。少ないながら、仕事はあるんだから。
事務作業がひと段落ついたころ、
時刻は7時過ぎだった。お腹も空くはずか。
食堂に行って、ご飯でも食べようかな。
教えてもらった道のりで、食堂まで向かう途中、カズちゃんを見つけた。
どうせなら一緒にご飯を食べようと、
声をかけようとすると、カズちゃんに女生徒が近づき、話しかけていた。
「武井様、今日は私たちとご夕食をご一緒してくださらない?」
綺麗なお嬢様言葉が聞こえてきた。カズちゃんはどうやら人気があるようだ。
「そうだな、今日はやめておくよ。昼に彼女と約束したんだ。」
昼間に聞いた声色とは違う、低くて、りりしい話し方。
そうか生徒には隠しているって、言っていたな。
じーっと話を聞いていると、カズちゃんが振り向き、目が合った。