彼女はミルクティーが好き。


「あちらはどちら様ですの?」
 
少し熱のこもった声で女生徒はカズちゃんに尋ねる。




「彼女は、男性寮の管理人でね。今日から入ったんだ。同僚だしね、今日は彼女と一緒に夕食を食べるよ。」


 そういうと、女生徒の目つきは少し鋭くなった。



やばい、敵意識だ。



「かz、いえ、武井さん、今日は彼女と夕食を共にしてください。こんなに綺麗な生徒を
一人にしてはいけません。ねぇ、お嬢様?」



 そういいながら、女生徒の手を取り、ニッコリとほほ笑む。
すると彼女は、顔を赤くし、うつむいた。


「あの、よろしければ、私たちと一緒にご夕食を・・・」


「そうだね。3人で食べようか。」




 カズちゃんが、賛同して結局三人で夕食を食べることにした。今日はフランス料理らしい。



「まだ、自己紹介をしておりませんでしたね。私は社会教養学部の5年、西城 美咲と申します。」


「私は男性寮の管理人、奏多と申します。初めまして、美咲さん。」


 自己紹介を終え、料理が運ばれてくる。分かってはいたが、すごくおいしい。



会話も弾み、楽しい時間が流れる。





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