彼女はミルクティーが好き。



「驚いた?」



そのまま壁に押し付けられ、顔の横には腕があった。

顔は息が触れるほど近く、
ニヤッと笑うその顔がやけに腹が立つ。



しかし、こんな王道のこともめったに味わえないので、
ノってやることにする。



「え、あ、あの」




 そういうと一条はクスクス笑い、顎を持ち上げられた。


「管理人さん、緊張してるんだ?可愛い」


 間近にある彼の顔は、女性もうらやむ、白くて、つるんとした肌。整った顔立ちは芸能人のようにオーラも感じる。


 なるほど。

目があえば女の子もイチコロってね。


罪な男だ。



「このまま、キスしちゃおっかなぁ」



 何でこんなことするんでしょうね。
いつも学校でいい子ちゃんでいると聞いているのに。
私が生徒に言いふらさない保証なんてないのに。







< 27 / 63 >

この作品をシェア

pagetop