彼女はミルクティーが好き。
いやいや、なんか話進めてますけど、
本人を置き去りなんですが。
寂しくないんですが。
勝手に仕事を決めないで欲しいんですが!
「住み込みって言っても、お城みたいな建物で、
ご飯もついてて、一人部屋よ?
仕事内容も大変じゃないって言ってたし、
お給料も悪くないし。それにいつでもミルクティーを飲んでいいって。」
母のその言葉に最悪だった私の機嫌は一気に晴れた。
理由は多くあるが、一番は、いつでもミルクティーが飲めること。
私はドリンクが手元にないと落ち着かないヘビードリンカーだ。
両親の会社に入ろうとした理由だって、
事務をしながらミルクティーが飲めるからだ。
そのために事務の資格はいっぱい取ったし、内定をもらえるため、結構頑張ったのだ。
「どうかしら?悪くないと思うんだけど。」
「新しい仕事、がんばります。」
私は満面の笑みで答えた。自分でも思うが単純な奴だ。