彼女はミルクティーが好き。
「ただ、お坊ちゃまたちのゲームに参加して。私が勝っただけです。」
そういうと、また鼻で笑って、扉に向かっていった。
彼は納得さえできればいいみたいだ。
学校へ向かう生徒の群れは止み、事務を済まして行く。
「ねぇ!クッキーが食べたいんだけど!」
突然男子寮に入ってきたカズちゃん。
必死な顔するから何事かと思った。
カズちゃんにはたまにリクエストをしてくる。しかも突然。
今回はランチのメニューじゃなくて、甘い物をご使命だ。
「じゃあ、クッキー焼くね。」
「ほんとに?じゃあ、楽しみにしてる。」
カズちゃんのいいとこは
美味しいとか、うれしいとか、
ちゃんと言葉にしてくれるから、作り甲斐があるとこ。
ちなみにクッキーはカズちゃんには作ったことはないが結構自信がある。