彼女はミルクティーが好き。
「僕のちゃんと見てくれるんだね。」
高校時代、その言葉が引き金だった。
色眼鏡で見ない君は人と違う。
ちゃんと見てくれる。って、
君は何様なのか。
同じ高校生で、同じ学校に通うただの同級生なのに。
人気者ってだけで、
自分はこの学校で一番偉いだなんて浮かれて。
私はあなたこと、知らないよ。
あなたも私のこと知らないくせに。
「君に出会えてよかった。ねぇ、僕と付き合わない?」
私の名前も曖昧なくせに。
出会えてよかったのは、都合がいいからでしょ?
彼女がいれば、いいファン除けになるもんね。
私だと彼女だからってめんどくさいこと言わないって思ったんだろうね。
全ては自分のため。
その後私がどうなろうが関係ない。
そしてそのあと私がどうなったのかも。
まあ、染色に文句を言っても仕方ない。
彼はたまたま同じセリフを言っただけ。
彼は悪くないからね。