彼女はミルクティーが好き。




「コーヒーを切らすなんて。私としたことが。」



そういえば、今日の昼はクッキーを食べていたら、
始業時間になっていたんだった。




「でも、すごいですね。僕も聞きましたよ。甘利兄弟になつかれているみたいですね。」




 彼らの噂は一日で広まるんだな。
学校のことは知らないから、よくわからないけど。




「相澤君。聞いてもいいかな?



人気者は学園ではどんな感じなのか。」





不意に気になっていた。
ここにいる彼らとは顔こそ見合わせるが、
挨拶も返してくれないし、わざわざ目を合わすことも無い。


そんな彼らは学校でなぜ人気者なのか。

顔が良くても、お金持ちでも、あんな愛想のない連中何がいいのか。






「コーヒー淹れますので、ゆっくり話しましょう。」



 時刻はまだ夕食前。勤務時間中だが、まぁ、生徒相談ってことで。許してください。









< 53 / 63 >

この作品をシェア

pagetop