彼女はミルクティーが好き。
「コーヒーを切らすなんて。私としたことが。」
そういえば、今日の昼はクッキーを食べていたら、
始業時間になっていたんだった。
「でも、すごいですね。僕も聞きましたよ。甘利兄弟になつかれているみたいですね。」
彼らの噂は一日で広まるんだな。
学校のことは知らないから、よくわからないけど。
「相澤君。聞いてもいいかな?
人気者は学園ではどんな感じなのか。」
不意に気になっていた。
ここにいる彼らとは顔こそ見合わせるが、
挨拶も返してくれないし、わざわざ目を合わすことも無い。
そんな彼らは学校でなぜ人気者なのか。
顔が良くても、お金持ちでも、あんな愛想のない連中何がいいのか。
「コーヒー淹れますので、ゆっくり話しましょう。」
時刻はまだ夕食前。勤務時間中だが、まぁ、生徒相談ってことで。許してください。