彼女はミルクティーが好き。



「次は、染色先輩。

僕の一個上なので、そこまで詳しくなんですけど、

染色先輩は、モデルみたいで明るい髪をハーフアップをして、
人のいい人です。女の子には特に優しくて、廊下を歩くときはいつも女の子と一緒です。

いつも隣にいる人は違います。


でも、ガードが固くて、触ることは許してくれないようです。
甘い言葉は言ってくれるのに絶対に触ってくれない。
触るとすごく嫌な顔をする。ってクラスの女子が言ってました。」



そうか、

染色は女タラシは想像がつく。




意外だったのは、 触らないこと。

むしろスキンシップは激しそうなのに。



「意外ですね。」



 相澤君に言って見ても彼はよくわからないんですけどみたいな顔して、話を続けてくれた。




「三人目は、6年の樫原先輩ですが、彼はあまり口を利きません。
もちろん、授業で当てられれば答えるし、必要なことは話してくれます。
でも、雑談したり、自分の話をしてくれたりはしません。
僕もそうですけど、


彼の笑った顔を見たことある生徒はいないんじゃないでしょうか?


まぁ、それが彼の魅力らしいんですが。
誰にもなびかず、手に入らず、はかなげで、いつか私だけに笑顔を見せてくれる。って思うのだそうです。これもクラスの女子が言っていたんですけど。」




 そういえば、樫原と会話したことあるのは一言だ。

あれ以来、私からも、彼からも話しかけてはいない。



姿は毎日見るけど。








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