彼女はミルクティーが好き。
信じられないと思いながら、
塀を見つめながら歩いていると、ふと大きな門が見えた。
関門開きの何メートルもある大きな門。
近藤さんは、その門の横にICカードをかざすと、大きな門がゆっくりと開き始めた。
「すごい・・・」
門をくぐるとそこには、偉大な建造物のような、
伝統ある風格の宮殿のような建物が待ち構えていた。
「立派だろう?バッキンガム宮殿をイメージしたんだ。均一性があり、見た目にも美しい建物にしたくてね。」
近藤さんが誇らしげに自慢してくる。建設に携わったのかな?だとしたらこの人はいったい何者なんだろう。
「君の担当はこの右側半分だよ。」
4階建ての宮殿は真ん中に共同スペースで、右側が男性寮。左側が女性寮と別れているらしい。
「じゃあ、私は男性寮側なんですね。ちなみに私のほかに何人で管理するんですか?」
どうせなら女性寮が良かったけど、仕事なら仕方ない。
「ん?男性寮は君だけだよ。女性寮には同じく一人、管理人はいるが。」