本当の君を好きになる
と、その時女の人の声が響いた。
私たちは、驚いて声がした方を見る。
そこに立っていたのは──
「姉貴!?」
「お姉さん!?」
直登のお姉さんは、鞄を漁り鍵を探しているようだ。
「姉貴、彼氏と泊まるんじゃ……?」
「はあ!?そんなもん中止よ!中止!!見ての通り喧嘩して帰ってきたのよ!!!!だから、今の私の前で幸せオーラ出すんじゃないわよ!?」
私と直登は揃って苦笑いを浮かべていた。
「ほら、バカ直登!!お姉さまのやけ酒に付き合いなさい!!!!」
「は!?ちょっ、引っ張んなって!!」
直登は、そのままズルズルとお姉さんに引っ張られて、家へと帰っていった。
とりあえず、家に入れたから良かったかな?
そんな事を思いながら、笑顔で家へと帰った。
「──ただいまー!!」