本当の君を好きになる
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その日の夜、私がリビングでボーッとしていると、母が声をかけてきた。
「冴えない顔してるけど、直くんと何かあったの?」
「もー!!すぐに直登直登ってうるさい!!」
「だって、いつもそうじゃない。だから、今日もそうなのかと思ったのよ。」
「私だって他に悩むことぐらいあるし。放っておいて!!」
私はそう言って、立ち上がると自分の部屋に入る。
扉にもたれ、下を向く。涙がポタリと落ちる。
情けない……。本当に情けない……。
母に八つ当たりをする自分も、何も考えていない自分も、本当に情けなくて大嫌いだ……。
と、その時──
ピロリロリン♪ピロリロリン♪