本当の君を好きになる
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「──へ!?本当に!?おめでとうっ!!」
翌朝、私は凪沙に直登と付き合えた事を報告した。
凪沙は自分の事のように喜んで祝ってくれた。
「凪沙のお陰でもあるんだよ?本当にありがとう。」
「そんな事ないよ!!本当に良かったね!」
話をしているとチャイムが鳴り、担任が教室に入ってきた。
「はーい、席に着けよー。あと、進路希望の紙持ってきた奴は今出せよー。」
そう言われ、何人かの生徒が席を立つ。
そこには直登と凪沙はもちろん、私も含まれていた。
席を立った私に直登はひどく驚いていたが、何かを言うわけでもなく、静かに紙を出して座った。
「そういえば、可鈴は進路希望何にしたの?」
席に着くと、凪沙が話しかけてくる。
「私はね──」