本当の君を好きになる
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「──心理カウンセラー?」
「うん。皆のお陰で目標が決まったよ!」
休憩の間に、直登に話しかけられ私は答える。
「私、いつも悩んでる時に必ず誰かに助けてもらって、本当に救われてるから、今度は私が悩んでいる人の相談に乗って、その人の気持ちを軽くしてあげたいなって。そう思えたの。人に関わる仕事っていうアドバイスをくれた、お姉さんにも感謝だね!本当にありがとう!」
「そっか……。」
直登はそう言うと、私の肩にポンと手を置く。
え!?な、何っ!?
「じゃあ、もう少し数学の成績あげようね?」
そして、ニッコリ笑う。
「す、数学ですか……?」
「受験には必須だからね♪」
一瞬、空気が固まる。
私も、とりあえずつられて笑ったけど……
す、数学はっ……
「無理いいいいいいいいいいいいい!!!!!!!」