本当の君を好きになる



『──もしもし?』



「あ、湊くん!忙しいときにごめんね!」



『……電話出たのは良いけど、何か嫌な予感しかしないんだけど。』



「そ、その予感は的中してるかもしてないけど、き、聞くだけ聞いて?ね?」



『はぁ?何だよ……。』



「あの、クリスマスプレゼント買うの手伝ってほしくて……。」



『クリスマスプレゼントって……もしかして幸坂に渡すやつ……?』



「……そっ、それは……。」



『はぁ。瀬戸さんって残酷だね。フッた男に彼氏のプレゼント買うの手伝ってほしいなんて頼むんだ。』



「……ご、ごめん……なさい。私、他に頼める男の子とかいなくて……。そうだよね、無神経すぎだよね……。分かった。自分で考えてみ──」



『──あー、うそうそ!!冗談だって気づいてよ。瀬戸さん、一人で買い物行ったらとんでもないもの買いそうだし、ついていくよ。』

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