本当の君を好きになる
すると、手洗いを済ませた春哉が食卓へ戻ってきた。
「湊兄ちゃんもおばあちゃんも早く座って食べよ!」
「そうだね。冷めちゃうから、早く食べちゃおうね!」
「だね。」
俺たちは、三人でテーブルを囲み手を合わせる。
『いただきます。』
そう言った瞬間の事だった。
ピンポーン──。
とインターホンが鳴り響く。
こんな時間に、誰が何の用だ?
もしかして……アイツが帰ってきたのか……?
思わず、俺の表情は強ばる。
そんな事なんて、関係なく春哉は席を立つと、元気よく玄関へと向かった。
俺も、慌てて春哉を追いかける。
「はーい!!今開けまーす!!」
春哉が元気よく扉を開け放つ。
俺は、ドキドキして、その様子を見つめていた。
すると──