本当の君を好きになる
「ちょ、直登!!これ、まだプレゼント残ってるんじゃないの!?」
直登は、こちらをチラッと見るが何も答えてはくれなかった。
もしかして、湊くんへのプレゼントも用意してて、渡しそびれたってこと?
もー、本当に素直じゃ無いんだからー。
そう思って、袋からプレゼントを取り出して、私は固まった。
「……え?」
そのプレゼントには、『可鈴へ。』というカードが付いていた。
私は、プレゼントと直登を交互に見る。
直登は、遠くを見ながら頭をポリポリと掻いている。
「……それも……サンタからのプレゼントだよ。」
その言葉に、私は直登に思いきり抱きついた。
一瞬、よろめいた直登だったが、しっかりと受け止めてくれた。
嬉しくて、本当に嬉しくて、にやけが止まらない。
「直登サンタさん!!本当にありがとう~……!!」
「はいはい。」
「嬉しい!!大好きだよー!直登っ!!」
「……へ。」
私は、直登から離れると、プレゼントの中身を確認しようと、リボンをほどく。
と、その時ガシッと腕を掴まれた。