本当の君を好きになる
大凶の日々
「──何で隠すの?ちゃんと見せて?」
私は目の前で、微笑む彼に恐怖を抱く。
そして、何度も首を横にブンブンと振る。
無理無理!!
絶対に見せたくない!!
見せられる訳がない!!
私は頑なに、拒否の態度を示していた。
「ふーん……?そんな態度なんだ?」
すると、彼は私の腕を掴み、それを奪い取る。
「あああっ!!ちょっ、ダメだってばあああ!!!」
私は、そう叫びながら直登の腕を掴む。
そんな私に構わずその紙をじーっと見つめ、そしてニヤリと笑みを浮かべる。
「……いやぁ、残念ですね。」
そう言いながらも、その表情はイキイキとしている。
直登の性格の悪さが現れている。