本当の君を好きになる
「直登のバカ!!早く返してよ!!」
「えー?どうしよっかなぁ?」
「──あー、目障り。」
そこへ響く一人の声。
私たちは、一斉に声の方へ視線を移す。
「こんなところでイチャイチャして……神様、この人たち地獄に落としてください。」
「はぁ?」
「ちょ、湊くん!恐ろしい事言わないでよ!!」
呆れた顔で、私の方を見る湊くん。
そして、その隣に立っているのは、凪沙。
とっても珍しいメンバーなのですが、何をしているのかというと……初詣です。
「……ま、まあまあ3人とも。新年早々喧嘩は止めようよ。ね?」
凪沙が私たちをなだめる。
「……まあ、大凶っていうのは何とも瀬戸さんらしいよね。」
「え!?み、見えてたのっ……!?」
「見事にね。ね?井上さん。」
「あ、う、うんっ!」