本当の君を好きになる
***
「えっ?嘘でしょ?」
新学期早々、私は絶望の淵に立たされていた。
「い、いや……最終日に先生言ってたよ?」
凪沙は、私の顔色を伺いながら恐る恐る呟く。
「休み明けテストとか毎回の事だから、言わなくても知ってると思ってた……。ごめん可鈴。」
***
3日後。
返されたテストの結果が悪かったのは、予想通り。
チラッと見えた、凪沙の点数は今までとは違った。
「凪沙、点数伸びてない?」
「え、あ、こ、これでも努力したんだ。進学するから、今までと同じじゃダメだって思ってね。凪沙も、進学するなら、一緒に頑張ろうね。」
「そ、そうだね……。」