本当の君を好きになる
「テストっ……合格したよっ……?だから、もう会っても良いよねっ……?話しても良いよねっ……?」
そう話す、可鈴の目には涙が浮かんでいた。
「これからは、ちゃんと自分の事を考える。……一番大事な勉強をおろそかにしないっ……!!だからっ……頑張るからっ……もう会わないなんて、言わないでっ!!」
反射的に動いた俺の体は、可鈴の事をきつく抱き締めていた。
抱き締めた可鈴の体が、あまりに冷たくて、俺の目からも涙が溢れた。