本当の君を好きになる





ドクッ……ドクッ……。


心臓の音が伝わってくる。


いや、これは私の心臓の音?


よく分からない。







「ありがとう。何か気分が楽になった。」



「そ、それなら良かった……。」



「可鈴。」



直登は、私の肩を持つ。


そして、じっと目を見つめてきた。


その真剣な眼差しに、心臓が飛び跳ねる。



な、な、何っ……!?






「俺さ……








──海外の大学に進学するつもりなんだ。」






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