本当の君を好きになる






***




「──へぇ、樋野くんって家庭教師してたんだ!」




お菓子を食べながら、凪沙の話に耳を傾けていた私。


凪沙は「そうなの。」と言って、一度ジュースを口に含んだ。




「彼が家庭教師になってくれてから、菜月の成績はどんどん伸びていってね。両親も大喜びだったの。」




「そりゃあ、そうだよね!」





「でも、ここからが問題だった。」





「……うん。」





私も、ジュースを一口含んでから、覚悟を決め再び凪沙の話に耳を傾けた。




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