本当の君を好きになる
そうか……。そのまま、行動するっていうのも一つの手なのか……。
それで、相手に気づいて貰って……?
い、いや、それはヤバイんじゃないの?
だって、私と直登は幼馴染みでお互いにそんな感情なんて持ってなくて、もし、私の気持ちがバレてしまったら……!?
『は?可鈴、俺の事好きなの?いやー、無理無理。こんな子供っぽいやつ無理だわー。』
冷や汗がタラリと垂れる。
こ、これは、まずい。
今すぐに行動を修正する必要がある。
頭の中で、色々な思いが巡っている時、湊くんにデコピンをかまされた。
「余計な事考えるなよ?面倒くさい。」
そう言われ、私はハッとする。
「てか、今から帰るんでしょ?俺といるところ見られたら、また面倒な事になりそうだから、早く帰りなよ。」
「あ、うん!ありがとう、湊くん!何か元気出た!」
「そう。それは良かった。その調子で頑張れば?」
「うん!また明日ね!」
私は湊くんに手を振ると、空き教室を出る。