本当の君を好きになる

***





「──はっくしょん!!!!」



ズズズと鼻をすする音。

そして、目の前にダルそうに立っている直登。




「……何してるの?」


思わず、そう尋ねていた。



「……見で、分がんない?……風邪引いだんだよ。」


「……見て分かる。だからこそ、何してるの?って聞いたんだよ。……はあ、自分で雨の中に飛び出して行ったのに……。」


「うるぜぇ……っくしょん!!!」


「……ゆっくり休んで早く治しなよ?」


「分かっでる……。」



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