本当の君を好きになる
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バタン。
扉が閉まった途端、静かになる部屋。
俺は、そのままベッドに倒れ込む。
そして、先程の自分の発言を思い出す。
熱があるとはいえ、よく言ったな……俺……。
自分で自分を褒めてから、さらに我に返り、俺は顔を覆い隠す。
いやいやいやいや、本当によく言ったな!!俺!!
多分、平常時だと、まず言えてないぞ!?
ていうか、母さんタイミング悪すぎるだろ!?
俺、返事聞いてねぇんだけど!?
そんな事を考えながら、頭をぐじゃぐじゃと掻き乱す。
あー、ダメだ。何か、さらに熱が出そう……。
俺は、そのまま気絶するように眠りについた。