こっち向いて、ダーリン。【改訂版】
響くくらいの怒鳴り声がしたかと思うと、三人は一気に金沢くんに襲いかかる。


やだ、だめ、わたしのせいで─!!


「やめて…っ!」

「やっと見つかった」

「え…」


後ろから聞こえた声に振り向こうとすると、それより早く、わたしの前に陰ができた。


顔を上げ視界に入ったのは、真っ赤に染まる髪。


これは紛れもなく


「赤城くん…!」


ケンカが始まったと同時に、赤城くんも金沢くんの隣に加わる。


ほんの少し遅れて緑川くんも到着。


「良二!樹!おめーらもかよ!!」

「金沢!何やってんだよいきなり消えやがって!」

「咲良が心配で探してたらマジで襲われてたんだよ!こいつら許さねぇ!」

「ぶっ!おめー本気で惚れてんのかよ!」

「んなの知らねーけどムカついてしょうがねぇんだよ!」

「おい!聞いてんのかこの野郎!!」


殴り合いながら普通に会話をする信号機三人組。


理由を知らなくても当たり前のように金沢くんに加勢した二人に、男の友情を感じ胸が熱くなった。

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