こっち向いて、ダーリン。【改訂版】
「ダーリンのバイクおっきいよね!楽しみだな~!」

「んなでかくねぇよ。中型だっつーの」

「中型?わたしにはおっきく見えたよ!かっこよかった!嬉しいな嬉しいな!ダーリンと二人乗りできるなんて!」

「はあ?!二人乗りって、深瀬の単車にか?!」

「え」


わたしに負けないくらいの大きな声。その犯人は


「深瀬!てめぇ咲良をケツに乗せんのか?!」


なぜか怒り心頭の忠犬ハチ公。じゃない、金沢くん。

もちろん赤城くんと緑川くんも同席。


「お前に関係ねぇだろ。つーかまたお前らかよ。毎日のように俺の前に現れて、お前らまでストーカーか?」


あららら。またケンカが勃発しそうな言い方…。


「おめーのとこに来たんじゃねぇよ!咲良に会いにきたんだっつーの!」

「赤と緑もかよ」


ちょ、ダーリン、赤と緑って。

わたし地味にウケる。


「俺らはあれだ、見学。カツアゲやってるよりおもしれぇ」

「あの深瀬が腑抜けになっていくのをこの目でしっかり見ておかねぇと」


あ、この二人、赤と緑でいいんだ。ツッコミもしないんだ。

…やばい、一人で爆笑しそう。

< 134 / 524 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop