こっち向いて、ダーリン。【改訂版】
…こいつら。


馬鹿三人のガッコの奴らだな。


弱ぇくせに因縁ばっかつけてきやがる。こんなとこまで来やがって、とんでもなくはた迷惑な奴らだ。


「誰かと思えば、つるむしか脳のねぇ馬鹿共か」

「あ゛あ゛?!てめ、なんつった?!」

「何言っても馬鹿には理解できねぇだろ。ケンカに道具なんか使うほどの低脳だもんな」


今どき鉄パイプとか、時代錯誤だろ。


「あほか。素手だけでケンカしようってか?何ぬるいこと言ってんだよ」

「つーか、おめーだって使っただろうが!」

「こないだ俺らに消火器ぶっかけたのおめーだろ!」


そりゃ毎度道具持ってこられりゃ、こっちだって素手はだりぃだろーが。


「俺一人相手におめぇらカスが虫みたく湧いてくっからだ」

「んなこと言ってられるのも今のうちだ」

「あ?なにが…」


──。


「お前の女、どうなってもいいのか?」

「─っ…」


…四人いたはずが、一人足りねぇ。


まさかあの女を人質にでもするつもりか?


何がお前の女だよ。そいつは他人以外の何物でもねぇよ、あほが。
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