こっち向いて、ダーリン。【改訂版】
…だよな。


「…だから俺には関係…」

「そんな目に遭ったってのに、深瀬への気持ちに嘘はつきたくないんだと」

「…は?」


どういう、ことだ?


「次に北栄の奴らに会ったら深瀬とは関係ないって突き通せって言ったんだけどよ、それはできねーんだと!頭わりぃ女だよな!」


……。


「どうなろうとおめーが好きな気持ちは変わらねぇってことだろ」


……。


「っだー!こんな鬼畜のどこがいいんだ咲良!助けにもいかねーでサッサと帰って酒浴びてる奴のどこがいいんだ!ちくしょう!俺にしときゃいいのに!」

「金沢、もう酔ったのかよ」

「相変わらず弱ぇよな」

「でもそんな咲良が好きだー!!」

「うぜー」

「近所迷惑レベルだな」

「咲良ー!!!」


……どこまで。


どこまであいつは馬鹿な女なんだよ。


異常どころじゃねぇ。


正真正銘の馬鹿だ。大馬鹿野郎だ。

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