こっち向いて、ダーリン。【改訂版】
二人が仲良くなるなんて予想外も予想外。


深瀬くん、近寄るなオーラを常に出してるけど元は優しい人だし、森野は人見知りしなくて友達も多いから、意外と相性良かったりして。


…森野はいい奴だって前から知っていたけど、まさかここまでとは思いもしなかった。


そして、深瀬くんも。


わたしは守られる価値なんてないのに。

森野にこんな風に想われる権利も資格も全くないのに。


二人の会話があまりにも温かく聞こえて、罪悪感と背徳感で胸がいっぱいになる。

呼吸をするのも罪なほど、自分の存在を申し訳なく思う。


優しい人を傷つけてごめんなさい。偽ってごめんなさい。

わたしのような人間が、生きていてごめんなさい。


せめてわたしが何か一つでも救いになれるのなら。


思い上がりだったとしても、彼を僅かでも救えるのなら。


その為にならわたしはこの身をいくらでも捧げようと、廊下の窓から見える遠い青空に、強く誓った。
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