完璧な彼は、溺愛ダーリン
デートのお誘い。
理想の恋。


夢見る少女なのか。
そう問われると、答えはノーだ。


どちらかと言えば現実主義。


「いらっしゃいませー」


入口から真っ直ぐこちらに向かって来るお客さんに私は笑顔で挨拶をする。
それから、お客さんから差し出された会員カードをスキャンすると、私はカードと一緒に鍵を手渡す。


私の職場は駅前のスポーツジムだ。
する事と言えば、入会案内や、案内、電話対応。
そんなところだろうか。


派遣社員だから、正社員みたいな責任のある仕事をする事はほぼない。
だからと言って正社員と、派遣での確執みたいなのはなくて、一同和気あいあいとしている。



きっと違うのは給料が支給される会社が違うぐらい。
シフト希望だって直接正社員に出しているのだから。


まだ働き始めて半年だけど、私はここを気に入っていた。

< 1 / 189 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop