完璧な彼は、溺愛ダーリン


「あの、酔ってますか?」

「全然。少し楽しいだけ」


それを酔っているというのではないだろうか。
と、思ったけれど何も言わないでいた。


すると、葛木さんが私の頭に手を伸ばす。
急に触れられて心臓が飛び出るかと思った。
バクバクしながら彼を見る。優しく微笑んでいる彼は指で髪の毛を絡め取ったりして遊んでいた。


「三石さんは休日って何しているの?」

「えっと、お洋服見たり。でも、家から出ない事も多いです」

「俺もそうかも。映画見るの好きだからずっと見てたりする」

「そうなんですか? ジムとか行くから外に出ているイメージでした」

「ん。土日頻繁に行くようになったのは三石さんがいるからだしね」

「へっ!?」


変なところから声が出た。
私がいるからなの?


「そりゃそうだよ。会える場所がジムしかないんだから、ジムに行くしかないじゃん」

「……」


顔を俯かせ、私は照れを隠す様にモスコミュールを一口飲んだ。
相変わらず指では髪の毛をいじられて、更に恥ずかしい。
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