完璧な彼は、溺愛ダーリン
「わからない事があればすぐにスタッフに尋ねてくださいね。
私は受付のみで、あまり運動に関して答えられる事は少ないですが施設に関してならお答えしますので」
「じゃあ、ここに入会すれば三石ちゃんに出迎えられるわけだ」
「え、ええ。私がいる日はそうなりますね」
「やったね、広瀬」
野々村さんは笑顔で広瀬さんの肩をぽんぽんっと叩いた。
それに、あからさまに眉間に皺を寄せ怪訝そうな瞳をする広瀬さんはぶっきらぼうに答えた。
「何がだよ」
「ふふ、二人とも仲良しですね」
私はボケとツッコミのようなやり取りに、思わず吹き出してそう言ってしまった。
すると、すぐさま。
「どこがですか」
「そうでしょう?」
と、正反対の返答が来て声を出して笑ってしまった。
それから一通り説明が終わり、受付へ戻って来た私は二人に資料を手渡すと頭を下げた。
「こちら資料になります。ありがとうございます」
「こちらこそ、ありがとう」
「三石ちゃん、案内ありがとう」
二人が笑顔で去って行く。と入れ替わりで加藤君がやって来た。
立ち止まり、加藤君も笑顔で二人に挨拶してから私も元へ近付く。