完璧な彼は、溺愛ダーリン
愛の重さとトラウマ。
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ここは葛木さんの部屋だ。
ソファに並んで座っている。今日もいつも通り一緒に過ごしていた。
それに、今日は葛木さんと付き合って一年記念日。
どこかでご飯を食べようかと話していたけど、葛木さんが俺の家でゆっくりしたいと言ったからそうしたのだ。
「睦実、一年記念日おめでとう」
「え」
そうやって突然彼から手渡されたのは、ネックレスだった。
私には少し大人っぽい宝石がワンポイントでついたシルバーネックレス。
「え、これって、え。私、何も用意してない」
「あはは、いいよ。何か欲しかったわけじゃないんだから」
そうは言っても、葛木さんがこうして準備してくれていたのに申し訳なさすぎる。
しゅんっとしていると、クスクスと笑った葛木さんに優しく頭を撫でられた。
「それじゃ、俺もらってもいい?」
「はい、もちろんです! 言ってください」
「睦実をちょうだい」
「えっ」
驚く私の体を押し倒すと、葛木さんは上から見下ろした。
熱が籠った瞳に、急激に体温があがって行くのを感じた。