完璧な彼は、溺愛ダーリン
「溜め息多過ぎ」
「嘘。無意識だった」
「葛木さんの事気にしてるの?」
「……まあ」
一瞬、答えるか躊躇ったけれど私は素直に頷いた。
どうせ、この態度でバレている。
「葛木さんの事別に好きならそれでよくない?」
「だから、私は好きじゃないって」
「本当の本当?」
「しつこいです」
「そ。じゃあ、今日の仕事終わり俺が誘っても問題なし?」
「えっ」
私はぱちぱちと目を瞬かせる。
誘ってもって言った?
「ちょっと付き合って欲しいとこ、あんだよね」
「ゲーム?」
「俺、そんなゲーマーに見える?」
心外だな~っと加藤君は頭を掻きながら笑った。
だって、加藤君が付き合って欲しい場所なんてそれしか浮かばない。
「俺一人で行くにはまだ勇気がいるんだよ」
「何それ」
「行けばわかる。三石が良ければだけど」
「あ、……いいよ。行く」