完璧な彼は、溺愛ダーリン


「んじゃ、後はよろしく」

「うん。わかった」


それから私は受付で頼まれた雑務をしながら、お客さんが来たら対応をした。
その間、栞は書類を整理したり、入会案内をしていた。


「こんにちはー」

「あ、見学したいんですけど」

「はい、それではこちらで受け付けますね」


見学をしたいというお客さんを栞の元へと案内する。
それに栞が頷くと、笑顔で対応をした。


ジムの中を説明しながら一周するから、それなりに時間がかかる。
その間私は一人。

やる事が終わると手持無沙汰になっちゃうんだよね。
掃除したりとかしているけど、そんな時間のかかるものではない。


暇だなーと思いながら、ぽけーっとしていると受付前のエレベーターが開いた。
あ、お客さんだ。

気を引き締め挨拶をしようと口を開くが、それは寸前で止まった。


「加藤君」


まさかの加藤君だ。


「おはよ」

「おはよう」


軽く手を挙げながらそう言って近付いてくる。

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