結婚したくてなにが悪い?!
出会い
…55…56…57…58…59…
「終わった…」
日付は変わり、2月10日を迎えた。
たった今、私の31回目の誕生日を迎えた。
深田恭子 31歳 独身
ジジババ抜きのハイスペックの男と27歳までに結婚して、30歳までに子供を産んで…
そんな私の人生設計が尽く崩れてしまった。
「チクショー!世の男は何見てんだよ!?
こんな良い女放っといてさぁ!どんだけ見る目がないんだよ!?」
(グシャッ)
世の全ての男に悪態をついて飲み終わったビールの缶を握り潰す。
「こんな何処でひとり酒? 寂しいねぇー?」
ん?
誰?
背後から聞こえてきた声に振り返ると、どっかで見たことある男が近づいて来る。
誰だっけ?
ここは従業員の極一部、鍵を持つことの許された者しか来れない場所。
って事はホテルの関係者?
「なんか用ですか?」
「別に」
あっそ!なら気にしない。
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