結婚したくてなにが悪い?!
鳴り止まないチャイムの音に、寝付いたばかりの私は、仕方なくドアを開けると大田さんが立っていた。
「ふわぁー…何ですか朝早くから…?」
「うわぁ酒臭ぇー!」
大田さんが手配してくれた、私の荷物が今から入ると言われ、水を飲み、手櫛で髪を整えてた。
「本当に良いんですか…?」
運び込まれる荷物の多さに、流石に不安を感じる。
「何回聞くんだよ? 良いって言ってるだろ? それより、ぬいぐるみの金の話だが…」
「ああ、ぬいぐるみのお金の事は心配してくれなくても、大丈夫です! 話はついてますから!」
仕事終わりに宣美に会い、ぬいぐるみのお金の話をした。
「宣美…ぬいぐるみのお金の事だけど…分割払いでも良い?」
「嫌だね!」
やっぱりダメか…
「良い大人が、2万位のお金で、友達に借り作るな!?」
「え? だって、今、ネットオークションだと100万だって…」
「だろうね? 人気だし、もうほぼ手に入らないからね? でも私が買ったのは正規の値段の2万だから、2万で良いよ?」
「ホント!? 本当に2万で良いの?」
「でも、借りは借りだから、何かあったときは協力しなさいよ?」
「了解であります!」と敬礼をし、宣美の気持ちが嬉しくて、二人で朝方まで飲んでしまった。
そして寝付いたばかりの所を、大田さんに起こされたのだ。